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『魔法少女になろう』(クロイタダシ監督)インタビュー&感想

  • 執筆者の写真: Keiji Takenaka
    Keiji Takenaka
  • 9月6日
  • 読了時間: 4分

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Axi(s)Rhythm:

作品制作の経緯についてお聞かせください。


クロイ:

1年前に何かが理由で作ったんですよ。あんまり覚えてないんですよね(笑) その時は1話だけだったんですけど、今回このAxi(s)Rhythmに出すために一応2話と3話も追加した形で出させてもらったんですね。なので特に経緯っていうのはないんですよ。


Axi(s)Rhythm:

魔法少女のあり方というか、フォーマットは『魔法少女まどか☆マギカ』の影響もあるのかなと思ったんですけども。


クロイ:

そうなんですか。僕はその世代じゃないんです。僕たちの年代は魔法少女っていう概念があんまりない時代で育ってきてるんで…。なぜ魔法少女にしようと思ったんですかね(笑)


参加者A:

会話をしているようでありながら、実際にはかなり一方通行になっている。お互いが聞いているようで聞いていないまま進んでいく――ストーリーというのは、もともとそういうものでもあると思いますが、その側面が如実に表れていたと感じました。


クロイ:

そうですね。基本的に私の短編作品は、ひとりのキャラクターが一方通行でずっとしゃべっているような形が多いです。その方が作りやすいんですよね。お互いに意見を言い合うよりも、一方通行で意見を押し通してしまう方が、作品としてまとめやすい。ですので、意識的に一方通行になるように作っていますし、ときにはどちらかが不利になるように構成しています。


参加者B:

この作品の中で大きな転換点、クライマックスの一つは少女が隕石を退治する場面だと思います。あの盛り上がりは強く印象に残りました。正直、巨大な隕石が本当に地球に落ちるだろうか、という想像は普段あまりしません。でも、物事がうまくいかないときに「隕石でも落ちて地球ごと滅んでしまわないかな」と思うことはあります(笑)。その隕石を少女が打ち砕くというシーンは、とても印象的でした。


クロイ:

そうですね。なんだかんだ「嫌だ」と言いながらも、結局は地球を救っているんですよね。でも本人としては特に「地球を救っている」という意識はないと思います。隕石が落ちてもUFOが来ても、どちらでもいいと思っているのでしょう。何かのついでに壊してしまった、というような感覚だと思います。


Axi(s)Rhythm:

監督にある種の破滅願望があるとか?


クロイ:

この作品は、珍しく主人公が死なないんですよ(笑) 僕の作品では主人公がだいたいオチで死ぬことが多いんですよね。今回は平和的な作品なのかな。


参加者C:

一種のコントに近いテンポだと感じました。やはりギャグ系の作品を作るのは難しくて、テンポよく続けないとすぐにスベってしまうんですよね。しかも、一度スベり出すと盛り上げ直すのは本当に難しい。その点、この作品はリズムよく笑いを生んでいて、だからこそ「コントに近い」という感覚を強く持ちました。

作品全体の雰囲気も良いですし、「この人がこう言ったら、こう展開していく」というやり取りの中で、予想外の流れがあっても別の方向へとうまくつないでいく。また、キャラクターや舞台設定、ストーリーの展開といった素材そのものも、笑いを引き出していると感じました。


クロイ:

先ほども話に出ましたが、リズム感というのはすごく大事にしています。この短編は実際に会場で上映していただくことが多いんですが、会場上映だと巻き戻しができないんですよね。オンライン配信とは違って、一度流れたらその場で理解してもらわないといけない。

だからこそ、「何を言っているのか」「何をやっているのか」が一回でだいたい伝わるように作らないといけないんです。リズムが早すぎても分かりにくいし、遅すぎても間延びしてしまう。その絶妙なバランスを意識して作っています。


Axi(s)Rhythm:

かなり調整は行われるんですか?


クロイ:

基本的には先に音声を作ってから、それに映像を合わせています。そのため、実際には映像よりも音声を作る方に時間がかかっています。


〔2025年7月27日(日)オンラインミーティング より〕


【文責:Axi(s)Rhythm】

 
 
 

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