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Axi(s)Rhythm Film Meeting
アクシリズム
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『ナントナクコノママ』(ないとう日和 監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 ないとう: 私は普段、パソコンで絵を描いてアニメを作っているのですが、2018年にパソコンが壊れてしまい、いつものように制作ができなくなったんです。その時に原点回帰というか、「たまにはアナログでアニメを作ってみようかな」と思ったのが、この作品を作ったきっかけになります。 参加者A: 見ていてとても動きが気持ちよかったです。最初は直線的な変化があって、その後だんだんと有機的に、細胞が生まれ変わるような動きに変わっていく。動きのバリエーションだけでなく、リズム感も含めて、飽きずに何度も見たくなるような、とても魅力的な作品だと思いました。 ないとう: そう言ってもらえて嬉しいです。本当に自分としては行き当たりばったりで作っているような感じなので、最初は少しぎこちなく作っている感じがあって、そこからだんだんおかしくなっていくような部分が出ていたのかなと思います。 参加者B: そうですね やっぱりあの紙に鉛筆で絵を描くのは楽しいですから 素直に それをいっぱい書いてと動いてるアニメは楽し
10月16日


『響想詩 彩と空の響影 壱』(山里ぽん太 監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 山里: 昨年のAxi(s)Rhythmで『空の響影 四』という作品を上映していただいたのですが、そのときに「水彩で作ってみたらどうですか」という感想をいただきました。そこで実際に試してみようと思い、制作したのが今回の作品です。 3Dで水彩を表現するにあたって、水彩にはさまざまな技法があるのですが、僕自身は素人なので専門的な名前はよく分かりませんが、体感的なものを3Dで試行錯誤しながら再現してみました。 今回の作品で取り入れたのは、まず紙の質感、それからボカシ、色むら、さらに筆で塗っていくような表現です。これらを組み合わせて作ったのが本作です。できることとできないことはどうしてもありますが、その中で工夫し、なんとかでっち上げたのがこのフィルムです。 参加者A: 紙の質感がとてもよく表現されていて、さらに山里監督の描きたい世界観がより形になったのかなと思いました。とても素敵で、楽しみながら拝見しました。 山里: 嬉しい限りです。去年より悪くなったと言われなくて良かったです(笑) 参
10月16日


『シジフォスの弟子』(山口健太 監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 山口: 日常の中で感じる「徒労感」の正体を突き止めたい、という思いがずっとあります。僕は自作自演の劇映画を作り続けてきましたが、自分の体やアクション、演技を通して、日常の中で感じる徒労感の正体を探りたいと思ってきました。 今回の『シジフォスの弟子』というタイトルは、カミュのエッセイ『シシューポスの神話』に着想を得ています。シシューポスはシジフォスとも読みます。簡単に言うと、シシューポスは神のタブーを犯した罰として「岩を山頂まで運び、落とされて、また再び運ぶ」という無限の罰を与えられた存在です。作品の冒頭でも説明していますが、この神話がモチーフになっています。日本でいえば「賽の河原の石積み」に近いイメージかもしれません。 このモチーフをもとに、日常の動作の繰り返しを徒労感の表れとして描こうとしました。例えば「当たり前だから」「やらなければならないから」と積み重ねられる行為――家制度のように世代を超えて繰り返されることや、その家の中でのもっとミニマルな「窓を開け閉めする」といった人
10月16日


『タダシイとけい』(石井善成 監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 石井: この作品は、もともと2014年に開催されたNHKの「ミニミニ映像大賞」という、今はなくなってしまったコンクールに応募した際に制作したものです。そのときの公募テーマが《時》だったので、時計をモチーフにした作品を作ろうと思いました。 僕にとって写真は「瞬間を切り取ったもの」、映像は「時間を切り取ったもの」ですが、写真をつなげて映像にするコマ撮りという手法は「時間のパッチワーク」だと思っています。そこで、実際に電池を入れて動くリアルタイムの時計をコマ撮りの時間軸に置くことで、そのパッチワークの時間を可視化し、さらにそれをストーリーに組み込もうとしました。 コマ撮りではシャッターを切るタイミングが場面ごとに異なるため、時計の針がめちゃくちゃに動いて見えます。作品の中では時計が狂ったような動きを見せ、それに翻弄される主人公のロボットの姿を通して、コミカルさや不条理さを表現してみました。 参加者A: 僕自身、今回出品した作品でも「徒労感」のようなものをテーマにしていたのですが、本作
10月16日


『花に喩える』(三木はるか 監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 三木: 三木はるかの作品を初めてご覧になった方もいれば、他の作品を観たことがある方もいらっしゃるかもしれません。私は毎回「自分自身のことを撮りたい」と思いながら映像を作っています。ジャンルで言えば「セルフ・ドキュメンタリー」と呼ぶと分かりやすいかと思います。自分に起きた出来事などをドキュメントするのですが、そこに嘘や冗談のような要素を交えてしまう――そんな作風です。 2010年ごろから年に1本ほどのペースで制作してきましたが、最初の頃は自分をどんどん前面に出していました。それが徐々に「自分を映さずに何かできないか」と考えるようになったのが2020年以降です。今回の作品はその試みの一つで、「自分は映らず、花束として存在してみよう」と考えて撮りました。 最後までご覧いただいた方はお気づきかと思いますが、エンドクレジットにはお花屋さんの名前や電話番号を入れています。映画の主役、あるいは私が映したかったものの一つは「お花屋さん」なんです。依頼に応じて「こんなものを作ってほしい」というニ
10月16日


『ManipulatedColorbars』(Yüiho Umeoka 監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 Umeoka監督: この作品を制作したのは2023年頃です。当時はいわゆる「NFTアート」、オンライン上で取引されるデジタルデータのアート作品の認知度が高くなっていました。そこで、「その流れに合わせて何...
9月9日


『2009年、秋の会話』(木澤航樹監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 木澤: 私はもともとフィクション映画を制作してきましたが、その中で「実験的な要素を取り入れた上でドラマをつくれないか」ということを考えていました。 また、作家として射精や精子といったテーマに関心を持ってお...
9月7日


『現画Ⅲ』(立川清志楼監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 立川: 私は数年間、毎月5本ずつ新作を作る、ということを続けています。この作品もその中から生まれたものです。制作を重ねる中で昔の実験映画を見る機会があり、そこでアナログ的な手法に出会ったんです。自分にも何...
9月6日


『響想詩 灯の響影 四』(山里ぽん太監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 山里: 昔に制作した『VOCALISE(ヴォカリーズ)』というフィルムを、もう一度作り直してみたいという思いがありました。題材にしているのはラフマニノフの『ヴォカリーズ』です。以前はピアノソロの音源だけを...
9月6日


『dumb songs 2024』(ヤノトシオ監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 ヤノ: そうですね。他の方の作品を拝見していると、僕の作品にはあまり“楽しいところ”がないなと思ってしまい、正直申し訳ない気持ちでいっぱいです。 もともとはイメージフォーラム映像研究所で課題として制作した...
9月6日


『誰もが青春を謳歌できるわけじゃない』(長櫓生真監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 長櫓: 仕事で覚えた CG で――合間の時間にはキャラクターモデリングを独学でやっていまして、その流れで、実験的に弓道を題材にしたアニメを作り始めました。これは僕が高校の時に弓道部に所属していたこともあっ...
9月6日


『魔法少女になろう』(クロイタダシ監督)インタビュー&感想
Axi(s)Rhythm: 作品制作の経緯についてお聞かせください。 クロイ: 1年前に何かが理由で作ったんですよ。あんまり覚えてないんですよね(笑) その時は1話だけだったんですけど、今回このAxi(s)Rhythmに出すために一応2話と3話も追加した形で出させてもらった...
9月6日


『視力検査(仮)』(ひろさわ監督)インタビュー&感想
――『視力検査(仮)』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 今回のアクシリズム(vol.0-prototype)が作品を募集した直後に、「よし、このイベントに"合わせた"作品を、とにかく間に合わせよう」と思い立ち急遽制作した作品でして(応募期間は2024年4月...
5月9日


『響想詩「崩の響影」壱』(山里ぽん太監督)インタビュー&感想
――『響想詩「崩の響影」壱』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 山里: 昔、フィンランドを旅していたときのことです。地方の小さなパブに入って、オーダーして待っていると、すぐ後ろで「ガシャーン!」とグラスが割れる音がしました。驚いて振り返ると、ウェイターさんが...
5月6日


『XYZ』(石井善成監督)インタビュー&感想
――『XYZ』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 石井: 去年の8月、ちょうど今頃ですね、日本アニメーション協会の自主上映会「イントゥアニメーション8」というオムニバス企画に15秒のアニメーション作品を出展しました。その作品を、今回のために少し長く再編集した...
5月6日


『安吾のごときもの歩く』(三木はるか監督)インタビュー&感想
※機材の不調によりオンラインミーティング当日の音声記録がなく、後日に改めて行った監督へのインタビューと合わせて再構成しています。 ――『安吾のごときもの歩く』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 三木: 2010年から映画を撮り始めて、年に1本くらいのペースで...
2024年9月3日


『共生』(松本玲果監督)インタビュー&感想
※機材の不調によりオンラインミーティング当日の音声記録がなく、後日に改めて行った監督へのインタビューと合わせて再構成しています。 ――『共生』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 松本: この作品には、私自身が抱えている様々な悩みや葛藤が含まれています。実はこ...
2024年9月1日


『Daydream of TV』(林ケイタ監督)インタビュー&感想
※機材の不調によりオンラインミーティング当日の音声記録がなく、後日に改めて行った監督へのインタビューと合わせて再構成しています。 ――『Daydream of TV』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 林:...
2024年9月1日


『集大成』(ないとう日和監督)インタビュー&感想
――『集大成』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 ないとう: 卒業制作として制作したものです。元々『集大成』より先に完成している映像作品があったんですが、周りの人たちよりもかなり早く仕上がっていたので、もうひとつ何か作品を作れないかと思ったことが、この作品を...
2024年9月1日


『変差Ⅱ』(立川清志楼監督)インタビュー&感想
――『変差Ⅱ』を制作されたきっかけ、経緯について教えてください。 立川: 4年前から『第一次三カ年計画』というのを始めまして。今は『第二次三カ年計画』を今年の1月から始めていますが、それは毎月5本の映像作品を作るということで進行中です。その中の1本が今回の『変差Ⅱ』です。そ...
2024年6月30日
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